2015年6月28日日曜日

事例から

このままいくとホームレスが一人増える、の事例です。

60代の妻から70代の夫に対する離婚要求。
子供たちはすでに独立、夫婦ふたりは自宅住まい、二人とも年金収入のみ、既に長年にわたっての家庭内別居状態。原因は若い時の夫の専横的態度。娘の結婚を機に妻は夫に対して離婚要求、という形で復讐に出たわけです。
現在二人が住んでいる自宅の所有関係は土地は妻のもの、建物は夫婦で折半となっていました。ほかに二人に財産はありません。(これはこれで問題ではあるのですが)
離婚を要求された夫はもはや妻と争う気力もなく妻がその気なら仕方がない、とあきらめ離婚に応じようとしました。

ここでちょっと待った!です。
この夫、離婚後どこに住むのか?無職の70代の男やもめにはどこも部屋を貸してくれません。
現在住んでいる自宅建物はさほどの財産分与額にはならないので結局夫は無一文の状態で離婚することになるのです。

制度上離婚そのものは両者が合意して届を出せば成立してしまう世界ですが、今それをするとホームレスが一人発生することになるわけです。

県や市に相談し夫の住宅問題の見通しがつくまで離婚を思いとどまるように妻の側を説得した次第です。
個人的には今のまま家庭内別居を続けていってほしい、と思いましたが妻の側は親からもらった土地を夫には渡したくない、夫の介護に関わりたくない、という思惑もあるように見受けました。

妻の側に財産があって夫の側にない場合で家族関係が崩壊しているとこういった事例がよくあるので男性はご注意、ですね。

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