2009年1月29日木曜日

PR不足の成年後見制度

高齢化社会の到来と少子化(老人の世話を家族だけでなく社会全体でになっていかざるを得ない時代)を受けて2000年に介護保険制度が導入された。この制度は介護される老人と介護する社会が必要とされる介護サービスについて契約を結んで実行していくというものである。
ところが老人が自らの意思を表明できる間は問題ないが、認知症になったり精神的な障害をもってしまった場合には必要な契約行為ができなくなってしまうのである。
現在の認知症高齢者は約180万人、15年後には300万人、それに知的障害者、精神障害者、高次脳機能障害者を合わせると500万人を超えるといわれています。
さらに問題を深刻化しているのが家族や身内がいない「おひとりさま老人」の増加である。
こうした課題に対処し介護保険制度を補完する制度として同じく2000年に成年後見人制度が施行されたのである。この制度は家族、身内のほかに第三者による後見人を任命し裁判所の監督のもとで必要な財産管理、法律行為、見守りなどを行っていこうというもの。
ところがこの制度は制度の存在そのものがあまり知られていないこともあって後見人を必要としている老人が多数いるにもかかわらず介護保険ほど利用されていません。そこで国や地方自治体は積極的なPR活動を始めています。新聞にも特集記事が出てくるようになりました。
私自身FPとして人生最後のライフプラン策定のお手伝いをすべく今年度は後見人問題を取り上げていく予定です。先週週末は3日間かけて「市民後見人養成講座」を受講してきました。
後見人の養成やサポート体制、相談システムなどまだまだ課題もある後見人制度ですが必ず必要となる制度ですので「あすはわが身」の気持ちで活動していくつもりです。

2009年1月16日金曜日

FPによる無料相談会・セミナーの開催について

以下のFPフォーラム(無料)が武蔵小杉で開催されます。私は実行委員の一員として3つのセミナーの担当をやっております。お金の問題についてFPに相談するいい機会ですので奮ってご参加ください。

FPフォーラム2009 ファイナンシャル・プランナーがあなたの不安にこたえます
日 時 平成21年2月7日 10:00~16:00
場 所 ユニオンビル(富士通労働会館) 2F受付
神奈川県川崎市中原区小杉町3丁目264番地3 URL: http://www.unionbiru.or.jp/index.html

内 容
●ファイナンシャル・プランナーによる個別相談会

参加無料(申込先着順:定員20組)相談時間 ①10:00~10:50 ②11:00~11:50 ③12:00~12:50     ④13:00~13:50 ⑤14:00~14:50 ⑥15:00~15:50 各50分相談内容:資産運用・住宅ローン・年金・保険の見直し・ライフプラン・相続対策・     教育資金・その他 ※ 個別相談会とセミナーの両方に参加をご希望の場合は、同じ時間帯へのお申込みは出来ません。

●第一部セミナー これであなたも家計のカリスマ経営者

13:00~13:50  講師:及川 浩次郎 氏  ※ 各セミナーごとにお申し込み下さい。 (第一部から第三部までのセットではありません。)

●第二部セミナー 荒波の金融市場を乗り切る資産運用術

14:00~14:50 講師:太田 誠一 氏

●第三部セミナー 知って得する公的年金

15:00~15:50 講師:古閑 美有紀 氏

受付締切は2月5日(木)です。FPフォーラム(セミナー&相談会)に関するお問合せは、神奈川支部広報委員会kanagawa.jafp-kouhou@mbr.nifty.com までメールにてお願いいたします。

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パンフレット
お問合せ先
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 神奈川支部
TEL: 045-290-9370
E-Mail: kanagawa.jafp-kouhou@mbr.nifty.com

2009年1月7日水曜日

トルコであった本当に怖い話その3写真添付

写真はアンタルヤから東へ1時間半ほどの街、シィデ(side)の海岸沿いにあるアポロン神殿跡にて。ここは紀元前7世紀ごろにギリシア人によって造られた都市であるが、途中アレキサンダー大王によって破壊されたものの1~2世紀には最大の繁栄を迎え数々の建造物がつくられた。
遠くに雪山、真っ青な地中海、白い大理石、と絵になる光景であった。
ギリシア、ローマ、ビザンチン、オスマンと歴史的名所や遺跡などの豊かな観光素材と親日的なトルコ人、旅行者を迎える豪華なホテル群、そして海を背景とした美しい風景に恵まれたトルコであるが今回のエレベータ事故に見られたように現代トルコの体制についてはまだまだ不安が多いのも事実。旅行者は心して出かける必要がありそうだ。

2009年1月6日火曜日

トルコであった本当に怖い話その2

非常ベルも作動せず救いを求める言葉も通じない、エレベーターの中で幽閉状況になってどうやって救出されたのか。
救いは1枚の名刺だった。前日の観光ツアーで日本語の話せるトルコ人ガイドがくれた名刺がなんと財布の中に入っていたのだ。そこには彼の自宅の電話番号が書いてあったのである。
英語の通じないオペレーターに彼の名前と電話番号をいったところガイドの自宅に電話をかけてくれた。おまけに幸いなことに彼は他の客を案内してその時博物館に来ていたのである。なんという幸運の連続。
というわけでエレベーター作業員、救急車などがかけつけて結局3時間後に救出されたわけである。
その日誰も体調を崩すことなく無事日本に帰国した。
今更ながら海外旅行は命がけだということを認識させられた。
教訓
1.どんなに一流の国、場所、建物オフィスであってもインフラを信じてはいけない。できれば全員同一行動を避ける。
2.どこでも英語が通じるとは思うな。多少の現地語の知識は必要。
3。個人旅行にトラブルはつきものだと思え。1枚の名刺が生死を分けることもある。
4.旅行では多少の水・食糧は常に持参しておく。

トルコであった本当に怖い話その1

年末から新年にかけてトルコを旅行してきました。滞在したのは地中海沿岸のアンタルヤというリゾート地で「トルコのリビエラ」といわれる通り紺碧の地中海がとてもきれいなところでした。オフシーズンのため海に面した5つ星の高級ホテルが驚くほど安い値段で宿泊できました。
近郊には数々のギリシア・ローマ時代の遺跡が残っていて飽きません。添付の写真は紀元前にギリシア人によって造られた「スイデ(side)」のアポロン神殿の跡。遠くの雪山と青い地中海と遺跡の白い柱のコントラストが見事。
ところで本題の怖い話というのはアンタルヤ考古学博物館での体験。この博物館には近郊の遺跡から発掘された見事な出土品、彫像や石棺などが多数展示されていて世界の考古学博物館の中でも出色といわれている。
1階から2階へと見学をした我々家族一行4名はエレベーターに乗って1階にもどろうとした。ところが乗り込んだエレベーターは1階を素通りして地下に下りた後、まったく動かなくなってしまったのである。
行先ボタンを押しても何の反応もなく、非常用のベルボタンを押してもうんともいわない。幸い開き扉だったので押しあけてフロアにでてみたが、なんとどの部屋もカギがかかっているし、廊下にも扉があって鍵がかかっている。非常用階段らしきものもない。つまりエレベーター以外では地上階に出れない構造になっていたのだ。信じられない。大声で助けを求めてもどこからも反応なし。エレベーターにはインターフォンがあったので手当たり次第ボタンを押したらオペレーターにつながったので英語で非常事態を説明してみたところ相手はトルコ語だけ、英語がまったく話せない。博物館への一般的問い合わせだと誤解したらしく「博物館は本日は開館しているよ」「タクシーで行け」「博物館には携帯電話から電話しろ」とかこちらの窮状をまったく察知しないのんびりした対応。2時間やりとりしてもらちがあかない。万事休す。このまま閉じ込められて数日後に死体で発見か。なにせ83歳と76歳の老婆が同行しているのである。(以下その2に続く)