2015年6月28日日曜日

事例から

このままいくとホームレスが一人増える、の事例です。

60代の妻から70代の夫に対する離婚要求。
子供たちはすでに独立、夫婦ふたりは自宅住まい、二人とも年金収入のみ、既に長年にわたっての家庭内別居状態。原因は若い時の夫の専横的態度。娘の結婚を機に妻は夫に対して離婚要求、という形で復讐に出たわけです。
現在二人が住んでいる自宅の所有関係は土地は妻のもの、建物は夫婦で折半となっていました。ほかに二人に財産はありません。(これはこれで問題ではあるのですが)
離婚を要求された夫はもはや妻と争う気力もなく妻がその気なら仕方がない、とあきらめ離婚に応じようとしました。

ここでちょっと待った!です。
この夫、離婚後どこに住むのか?無職の70代の男やもめにはどこも部屋を貸してくれません。
現在住んでいる自宅建物はさほどの財産分与額にはならないので結局夫は無一文の状態で離婚することになるのです。

制度上離婚そのものは両者が合意して届を出せば成立してしまう世界ですが、今それをするとホームレスが一人発生することになるわけです。

県や市に相談し夫の住宅問題の見通しがつくまで離婚を思いとどまるように妻の側を説得した次第です。
個人的には今のまま家庭内別居を続けていってほしい、と思いましたが妻の側は親からもらった土地を夫には渡したくない、夫の介護に関わりたくない、という思惑もあるように見受けました。

妻の側に財産があって夫の側にない場合で家族関係が崩壊しているとこういった事例がよくあるので男性はご注意、ですね。

2015年6月21日日曜日

あじさい屋敷にて

この時期の被写体といえば「あじさいの花」ですね。
町のあちこちに咲いていて格別めずらしい風景ではないのですが、山一面を満開のあじさいで埋め尽くしているという場所が千葉県の茂原にあります。俗に「あじさい屋敷」といわれ農家の人が所有する山と畑をあじさいで埋め尽くし壮観な風景を見せてくれています。
先週の曇天の日、花の状態もよかったのですが右も左もあじさいでかえって写真としてまとめるのには苦労しました。

珍しいあじさいの花があったのでマクロレンズを使用してアップで撮影してみました。
手前にはぼかした別のあじさいの花をいれてみました。
雨上がりの雰囲気を出すために霧吹きで水滴をふりかけてみたのですがあまり効果はなかったですね。

2015年6月15日月曜日

空家の自宅どうする?

最近多い話題ですが、「実家の親がサービス付き高齢者住宅に移ってしまいあとに空家になった自宅が残ってしまった。この空家をどうしたらいいのだろうか?」という相談。

問題は多くの場合 こうした空家を子供たちが相続することになると相続税の支払いが発生してくることです。
今年から相続税の基礎控除額が大幅縮小されたことや、相続する子供たちも既に自宅を所有していることが多いので「小規模宅地等の特例」という節税方法を使うことができないことなどが影響し多額の相続税支払いが必要となるのです。

対策として考えられるのは
1.空家のままほっておくよりも賃貸物件としておけば相続税を軽減することができる。すなわち貸せる立地条件、貸せるような優良物件であれば改装費をかけてでも貸したほうがいい。

2.この場合 かける改装費用と賃貸物件化によって得られる利益の見通しが重要。空家を賃貸物件化する場合、5~6年で回収できる程度の改装費ならリスクは少ない、といわれています。
その空家で可能と思われる賃料水準から賃貸事業にかかるランニングコスト(管理費、水道光熱費、修繕費、公租公課等)を控除した後の利益の5~6倍が投資額の上限となること、というわけです。

3.改装による賃借物件化が困難であれば売却を検討したほうがいい。

空家のまま放置しておくことのマイナス面が問題視されてきている昨今です。空家問題は他人事ではなくなりつつあります。


2015年6月7日日曜日

FP協会のセミナーに出席

土曜日は日本FP協会のセミナーに出席。テーマは高齢化社会への対応。
第Ⅰ部は東大で「老年学」を担当している秋山弘子教授による「長寿社会に生きる」でした。

講演の要旨は

人生の区分がかっては第一期 子供、第二期大人、第三期老人 であったのがこれからの時代は
第一期 子供、第二期 大人、第三期 前期高齢者、 第四期 後期高齢者 となり後期高齢者という新人類が出現する、というもの。

若返る高齢者 10年前の高齢者と今の時代の高齢者は歩行速度でみると 11歳若返っている。
すなわち 今の時代の75歳は昔の64歳に相当する。

かっては定年後は余生であったが今はセカンドライフの時代。高齢者が社会の支え手になっていく必要がある。

PPK(ピンピンコロリ)が理想とされているが、そのような幸せな人生が送れるのは男性の場合1割にすぎない。残りの9割はいつかは障害者(自立できない生活)となる人生。

長寿社会に必要な要件は 自立期間(健康寿命)の延長、弱っても安心で快適な生活環境の整備、そして孤立化しない人とのつながりつくり 

第Ⅱ部長谷工総合研究所の吉村直子氏による「医療介護制度激変時代に求められる高齢者住宅」

内容は
1.三大都市圏で顕著な高齢者増、単身・夫婦のみ世帯
2.2015年度改正される介護保険制度の骨子
3.高齢者住宅の体系と現状

なかでも人気のある特養への入所者を要介護度3以上に限定することや、
一定以上所得者の介護保険自己負担割合の引き上げなどが紹介された。

また都市部の高齢者を地方で引き受けてもうらおうという計画がマスコミで紹介されているがこれはかってのシルバーコロンビア計画の焼き直しのようなものでありうまくいくわけがない、とのことであった。

2つのセミナーともたいへん密度の高いものであった。


2015年6月5日金曜日

さめ肌

小田急線相模大野駅前にあるユニコムプラザの3階で私が所属している写真クラブ「写団薬師」の写真展が開催されています。アクセスがいい場所のためか大勢の人がみにきてくれています。(7日まで開催中)
会員22名が2枚ずつ作品を出品しているのですが、話題となっているのが私の1枚。タイトルが「さめはだ」というもの。

「これはいったい何の写真?」「さめはだって何?」というわけです。
「さめはだ」の本来の意味は

「サメ肌というのは、アトピー性皮膚炎とよく似た肌症状であることが多く、鳥肌のように毛穴が隆起して、肌がザラザラとした感触になり、サメの皮のようであることから、サメ肌と呼ばれるものです。(ネットから抽出)」

この写真は俗に「しぶき氷」といわれるものです。箱根の山の中にある滝つぼで撮影しました。
写真の左奥には滝があって勢いよく水が飛び跳ねています。そのしぶきが岩場に飛び散るのですが、真冬だと零下の風にあおられて岩肌につくと同時に凍るわけです。その氷が徐々に成長したものが写真のようなでこぼこというわけです。
この場所は写真家にも有名な滝ですが、ほとんどのカメラマンは滝の写真ばかりを撮影して帰るのですが私は人が目を向けないこの岩肌だけを撮影してこの日は終わりました。
後から考えると「さめはだ」というタイトルはいささかオーバーだったようですが。

だれが見てもわかる写真ではなく「いったい何?」「どうやって写した?」と疑問を持たせるような写真がいいのだ、と日頃から私は思っています。