水曜日午後には日比谷公会堂で家事調停委員の集まりがあった。前半の部には東大の上野千鶴子教授の講演があった。
上野教授には社会学のなかでジェンダーに関する刺激的な分析・著書が多く最近は大ベストセラーとなった「おひとりさまの老後」が有名。
本人いわく最近は「おどし系」から「いやし系」に変身した、とのこと。
講演は日本の家族の変貌に関する話から始まった。
日本では性と愛と結婚が一体化したこれまでの家族が崩壊してきており(欧米ではとうの昔に崩壊)若者世代との間に大きな世代間ギャップが生じてきていること。
晩婚化・非婚化が少子化の要因になっているが、60年代日本の全員結婚社会(誰しも結婚して世帯をもてた時代)は歴史の中ではきわめてまれな時代であったこと。
政策による人口対策には効果がないこと。ましてや金銭インセンテイブ(子育て支援金のことか)には効果がないこと。
少子化、人口減少、おひとりさま世帯を前提とした社会設計をしていく必要があること。格差社会から連帯社会へつくりかえていく必要があること。
などデータをもとに示唆に富んだ講演であった。
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