2008年12月11日木曜日

最近の投資の動向

昨今の経済状況は、実体経済の悪化の広がりがまだ見通せないこと(これから減益の決算見通しが続々と発表されてくる)、これまで成長セクターとして世界経済を引っ張ってきたアジアや新興国までもが経済不安に陥っていること、から株価がいったいどこまで下がっていくのか全くわからない状況になってしまった。投資家はだれしも対応に苦慮している。
ちなみに日本株は07年6月の高値18297円からみると現在の水準は約40%、国内リートは07年5月の高値から27%、資源大国としてもてはやされたロシア株の現在の水準はなんと高値時の17%、インド株は36%、中国株は33%となってしまっている。
日本株にはこれまでも何回か山谷があったものの高値とそれに続く谷底の開きは毎回ほぼ30%であった。現在の水準はこれに近くなってきたわけなので専門家の中にはそろそろ大底、と楽観的な解説をしているむきもいる。悪材料が出尽くせば反騰も期待できる、として虎視耽々と待ち構えている個人投資家もいる。そうした個人投資家の現金をねらって銀行からは高金利の定期預金の企画や大企業からは社債発行、海外からはサムライ債の発行が続いているのが最近の状況。
ライフプランを考えるFPの立場からみると、投資は決して短期的な儲けを狙うものではなく、時間をみかたにして10年後、20年後の資産確保を狙うものであったはず。そもそも投資を決断した最初の気持ちに戻ることが現在の不安な気持ちに対処する方策であると思う。

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