2008年11月18日火曜日

ラスト・プランニングノート

日本人の平均余命は60歳男性の場合は22年、女性はそれより長くて28年である。(平成19年簡易生命表)そして現代ではこれが毎年さらに少しずつ伸びており、人生90年が目前となりつつある。
この裏返しの数字として年齢別の死亡率をみると60歳では約10%となっている。すなわち10人に一人は長生きできていないわけであり、60歳代の人にとっては長生きへの備えと同時にいつ突然訪れるかもしれない死への備えもまた欠かせないといえよう。
ちなみに現在の年金制度ができあがった昭和36年当時の平均寿命は65歳である。当時年金の制度設計をした人には高齢化がここまで進むとは想像だにできなかったであろう。
「おひとりさま老人」の増加や突然おそってくる死に対する備えとして筆者は最近ファイナンシャルプランナーがつくった「ラストプランニングノート」というものを入手した。(NPO法人らしさ発行、定価525円)
A4版40ページほどのノートであるが、内容は大きく3部に分かれており、第1章ライフプランでは自分をとりまくさまざまな情報を記入することになっている。たとえば「おつきあいさき」「親戚友人知人の名簿」「医療・介護関係先」など、第2章資産では「貯蓄」「保険」「年金」「不動産」など自分に関係する資産を書き出すようになっている。第3章ラストプランの章では「葬儀・お墓」「わたしの想い」「家系図」などを記入する。
そうこれはいつどこでどんな状態でお迎えが来るかわからないことを想定して身の回りの棚卸をし、かついざというときに周囲の人々にできるだけ迷惑がかからないようにするための準備ノートなのである。
このノート1冊に必要事項を記入した人たちは異口同音に晴れ晴れした気持ちでこれからの人生を過ごせると語っている。
このノートは今後静かなブームとなりそうな気がした。

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