2018年10月19日金曜日

ファイナンシャルプラン難題

事例から
夫55歳(自営業)と妻52歳(契約社員)の夫婦。夫婦仲は悪く3年前から別居状態。夫はアパートを借りていて、妻は自宅に住んでいるが家のローン(月7万円)は夫は支払っている。
アパートの家賃と自宅のローンの両方の支払いに加え別居中の妻への婚姻費用を支払っている夫は経済的に苦しく、何とかしたいと思っているが妻はローン負担に協力するつもりも離婚に応じるつもりもない状況。夫はもう自分が住むあてのない自宅を処分していきたいと思っているものの妻の居座りによって自宅の売却は困難となっている。

妻の側からみた選択枝としては
①離婚に応じ財産分与をしてもらって家を出て行く。
②離婚には応じないで自宅から転居。夫からは婚姻費用を今まで通り受け取る。
③離婚にも転居にも応じず今まで通りの生活を送る。夫は自宅を買い取ってくれる不動産屋を探し安値でもいいので売却してしまう。不動産屋は居住している妻に対し家賃を要求する。

すでに夫婦仲は破綻しているのだから①が普通なのだろうけど財産分与額もさほど多くないこともあり今後の経済的不安を考えると妻としては踏み切れない。
②は新しく借りる家の家賃支払いに婚姻費用が消えてしまうことにもなる。
③は夫にとっては経済的には好都合であるがせっかくの自宅を安値で売却してしまうことに逡巡。妻の経済面での新たな不安要素(家賃)も心配。
というわけで夫も妻もどうすればいいのか迷いつつも弁護士に相談した妻は当面の間③を選択することとなった。
夫が自宅売却という強行手段に出た時問題再燃の可能性大ですね。

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