2010年3月15日月曜日

FPとしてのコンサル力

昨日は日本FP協会の研修に参加。午前中は講義であったが午後はロールプレイン演習であった。
参加者を2つに分けて相談者役とFP役に分け、本番さながらでコンサルテーション演習をおこなった。
テーマのひとつは「保険の見直しの相談」。
40歳と35歳の共稼ぎの夫婦に5歳の子供一人という相談者に対してどのようなコンサルを行うか、というものであった。
経済状態の悪化で余裕資金による資産運用を行う余地がすくなくなったこともあって、最近の家計相談は「保険の見直し」「住宅ローンの見直し」「老後の生活相談」などの守りが主流である。
相談者のご主人は10年満期の定期保険、奥さまは終身保険という設定であったが、多くのFP役が出した回答は大黒柱のご主人の保険はそのまま維持して、奥さまの保険を解約して家計のコスト減を図る、というものであった。
私はそれに対して次の観点からただ一人異議をとなえてみた。
1.家計の見直しにあたって保険だけをみるのは片手落ち。これからお金がかかってくる子供の教育費、これから考えねばならない住宅問題などの中期的なライフプランまでを考慮にいれたうえでのコストと収支を考えていくべきではないか?
2.主人と同等に働いて家計を支えている奥さまの役割を軽視したコンサルでは共感を得られないのでは?
3.単に保険費用を減らせばいい、ということだけでなく家計のリスクマネジメントまで配慮する必要。ご主人にもしものことがあった場合の対応、遺族年金まで考慮したコンサルの必要性。
最近はさまざまな情報誌で「保険の見直し」の特集を組んでいるし、ネットからも情報が取れるので相談者も事前にかなりな情報をもっていると思ったほうがいいのであり、対応するFPはより高いレベルのコンサルをしていかないと相手にされなくなってくるのではないか、というのが私の見解です。

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