毎週日曜日にNHKで放映されている日曜美術館では最近日本人画家を取り上げることが多くなったような気がする。先々週と先週(再放送)は「私は自然になりたい」というテーマで38歳で谷川岳で遭難死した画家犬塚勉であった。
TVをみるまでこの画家のことは全く知らなかった。
彼が描いた自然の風景画を初めて見て衝撃を受けた。
何気ないブナの木々や画面を覆い尽くす原っぱの雑草の群れなどごくごくありふれた対象をたんねんに描いているが、絵全体からは自然のもつ大きな力が感じてくるのである。特に「梅雨の晴れ間」という題の絵では数多くの雑草を描いた緑のグラデュエーションと画面から感じられる空気感とで見る人をこのうえなく幸せな気持ちにしてくれた。
日曜美術館をみて彼のことを初めて知って感動した人は他にも多いらしく、ネット上には絶賛のブログのオンパレードである。
彼の絵の特徴は写真のようでありながら写真では感じられない自然の美しさ、存在感、自然のもつ生命を描いているという評が多いが、なんとか大判カメラを駆使してあのような空気感を感じ取れる風景写真をとりたい、と思いました。
8月末まで奥多摩の「せせらぎの里美術館」で回顧展が開催されているとのこと。
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