2010年12月3日金曜日

最近銀行のATMコーナーで目立つこと

荒れた天気の1日でした。道路に散っていた枯葉が一気に吹き飛ばされ、いよいよ冬景色の到来でしょうか?
さて表題のテーマですが、みなさんお気づきでしょうか?「XX銀行カードローン」の宣伝です。
その背景を説明します。
いわゆるサラ金による過剰貸し付け問題を解消するために貸金業法が改正されました。上限とする金利が20%とされ、借入残高が年収の3分の1を超える場合新たな貸付を行うことができなくなりました。(総量規制といわれています)
貸金業者による消費者への貸付残高は14兆円を超えており、利用者は何と1400万人もいます。国民の8.5人に1人の割合です。そのうち5件以上借入しているのは230万人、一人あたり平均借入残高は230万円にのぼっているのです。
こうした多重債務者の増加に歯止めをかけるべく貸金業法が改正されたわけです。
先日朝のNHK特集でこの規制のおかげで主婦がサラ金から借りることができなくなって困っている、というようなレポートがありました。サラ金も経営が成り立たなくなって倒産が増えています(武富士もその一例)
しかしながら実はこの総量規制には多くの例外があるのです。そのひとつが本題の銀行カードローンなのです。銀行、信用金庫等貸金業者以外の金融機関による貸し付けや銀行のカードローンが総量規制の対象外となりました。銀行は総量規制によって借金先をうしなった人たちを取り込もうとしてATMコーナーに堂々と派手な宣伝を打っているわけです。
結局規制を強化してサラ金たたきはしたけど本来の目的である多重債務者問題は解消されないのではないでしょうか?
もっともそうした人については現在の生活そのもの改善、意識の改善を図らないかぎり問題の解決にはならないのかもしれませんが。

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